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直言増刊4号特別インタビュー・田中久美子が木戸次郎に訊く!

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田中:今年中に、ですか。

木戸:はい。ただ、僕はやっぱり今の話と関連したところで、非常に懸念しているのは、デフレ脱却色も非常に強くなってきましたし、経済も比較的安定成長して、数字も落ち着いてきたと。だから、株にとっては追い風ばかりで、確かに田中さんが書かれているように、レシオ(※株価÷1株当たり時価評価資産<純資産+含み資産>)だけ言ってしまえば、日本は確かに割高になりつつあるのかしらっていう部分はありますけども、それでも今まで十数年間の値下がりを考え、なおかつ世界第2位の経済大国であるという、まあちょっと錆つきかけた看板ですが、そういうものを加味すればまだ買えるものはあるのかなという気はするんですね。

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 おそらく外国人投資家が、田中さんも書かれてましたけど、彼らはさんざん日本株はダメだって散々ネガティブなスタンス取るってレポートで発表してて、その間にがっちり買ってるんですよね。2002年くらいから。で、気がついたらみんな大株主は外資になってたりして。信用するなって書いていらしたけど、僕も本当にそのとおりだと。ともかく、日本の株式市場ってこのまま1万8000円から2万円いくと思っている人が非常に最近増えてきたと思うんですね。ライブドア・ショックで1月に、だいたいどこの雑誌も出したじゃないですか。今年はいくらくらいになると思いますかと。だいたい1万6000円から1万7000円くらいって言うんですよ、無難だから。

 だけど、僕は今年は2万円いくと。今年2万円いかなかったらウソでしょと。次に入ってくる保障はないんですけど。

田中:(笑)。時期はどのくらいを考えてるんですか?

木戸:時期ですか、まあ秋口くらいかな。みんなが予想してない調整局面に入るかなという気もするんです。

田中:そんな可能性があるんですか。

木戸:どう思いますか?

田中:確かに、数字にものすごく左右されるマーケットだと思うので、下方修正の数字には敏感に反応しますよね。それに今買う材料っていうのが、特にこれっていうのがないですからね。

木戸:テーマがないんですよね。だから、どうしても僕はそれを懸念しています。まあ過熱感があった上げ過ぎの相場よりはいいかもしれないけども、企業業績の悪化って、株式市場そのものを停滞させちゃうというか、完全にそれを追っかけちゃって、また立ち直るまでに数ヵ月を要してしまうことは多いじゃないですか。だからそれだけがすごく心配ですね。だから、極端なんですよ。消費税の時もそうだったし、オプション始めた時にも外人の餌食にされたし、監査法人のあり方なんて本当はエンロンの時に我々は十分にそんなの考慮して日本でも起きるだろうということを十分に考えたはずなのに、やっぱり自分の身の上に火の粉がかかってきたわけです。

 たぶん、利益の付け替えとかは多かれ少なかれわからない範囲とか、まあ許容範囲ってのはそれぞれあって、認めてたことってのは僕は結構あると思うんですよ。いっせいに全部ダメって言われると、売り上げが取れなくなっちゃう会社も出てくると思うんです。特に、ITベンチャーなんかはファジーな部分がすごく多いですから、そういうことを考えると、新興市場とかまたは市場全体のパワーをとってしまう可能性があるかなという気がすごくしますね。

 だけど、田中さんもおそらく感じられてると思いますけど、勝ち組って間違いなく一人は外国人じゃないですか。

田中:確かに(笑)。

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木戸:みんな日本なんてどうしようもないとか、絶対にムリだなんて言ってて、「信じられないあんな銀行」ってね、結局は支援したりしてるわけですから、彼らは本当の嘘つきだと思いますけど。だけども、本当にそうですね。5年前の『会社四季報』を見てたら、外国人の名前なんて一つもなかったけど、今はだいたい日本が誇れる技術とかを持ってる会社だとか、明らかに資産を持ってる会社だとか、そういうものの上位に必ず外国人が顔を出してますよね。そして、たまにそういう上場企業の社長の人たちと話をすると、「そんなこと言っても5%にも満たないからたいしたことないですよ」ってみんな言うんですよ。未だにそんなこと言ってんのって。危機感がまったくないんですね。

だけど、確かに外資のモルガン・スタンレーとかゴールドマン・サックスとかね、一個一個は2%とか3%だけど、「社長さん、これは銀行じゃないよ」って僕が教えてあげると、「だって『銀行』って書いてあるじゃないですか」って。「これは投資銀行で、M&Aファンドが大株主になる時にその投資銀行の名前で出るんですよ」と教えてあげると「エッそうなんですか?」と。

「じゃあ、もしおたくの会社を本当にほしいという外国の強大な企業がいて、これは今『会社四季報』に載ってる2%とか3%とかばらばらに株を持ってる外国人たちが全部M&Aファンドだから……ファンドというのは、別に会社経営したいわけじゃないですから、もし本当にスポンサーがいて、それが2007年に乗り込んできてですね、株式交換でM&Aがオーケーになったりすれば、『みんなが2%や3%でばらばらに買ってるやつを買った値段の3割増で買ってあげるよ』というスポンサーが現れたら、みんな売るじゃないですか。そうしたらあっという間に大株主なんて生まれちゃうんですよ」って言うと、「えーっそうなんですか!」って言うバカな経営者が未だに多いんですね。

田中:そうなんですね。恐ろしいですね。

木戸:恐ろしいんです。だから、相変わらず日本の経営者って企業は株式公開をしているにもかかわらず、上場しているにもかかわらず、相変わらず「会社は自分のものだ」っていう感覚がぬけ切れないですよね。だけど、僕や田中さんが証券会社にいたときは、たしかに銀行が経営者を守っていてくれたから、その構図が成り立っていましたけど、もう持ち合い構造が崩れた時点で、もう経営者は誰も守ってくれなくて、自由競争がそこから始まったわけですから、だけども彼らにその意識がない。

田中:ないんですね、本当にないんですね。

木戸:話、止めたほうがいいですか?

※ 一同(笑)。